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みつばち社会〜女王蜂⑥ルックス〜

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女王蜂シリーズ、ついに6回目までやってきました。
ここまで「女王蜂」「女王蜂」と書いてきましたが、
「女王蜂」を見たことはありますか?
働き蜂は、春になるとせっせと花蜜を集めに飛び回るし、
苺ハウスでも働いているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。 

たくさんの栄養を与えられた女王蜂、
きっと働き蜂よりも大きいんだろうな、という想像はできると思います。
まさにその通りなのですが、今回は少し詳しく書いていきます。

働き蜂と比べて大きく、 長身で黒めな女王のルックスに注目です!
と書きたいところですが手持ちの女王蜂の写真を探してみたところ西洋ミツバチの女王と、死んでしまった日本みつばちの女王のみ。
写真はまたいつか掲載したいと思います。。。涙

ルックス

写真を撮れていないので、今回はシルエットで

何万といる群れの中でも一際目を惹く女王蜂。

体の大きさが他の働き蜂と違うのはもちろんですが、
女王蜂の外見で何より特徴的なのは、その腹部。
長くて太い立派な腹部には、1日2000個も卵を産むための産卵器官が備わっており、
交尾を終えて産卵可能な体になった女王蜂の腹部は、未交尾の女王の腹部と随分太さが異なるそう。
また、腹部が細長いのも、卵を産みつける際、巣房に差し込みやすいため。

そして、ミツバチといえば、
針に返しが付いており、相手を刺すとき、針もろとも自身の内臓までもが自分の体から抜けてしまい、死んでしまう儚い生き物。
しかし、女王蜂には針に返しが付いていません。
刺そうと思えば何度でも刺すことができるわけですが、女王が針を使うのは生まれたとき、他の女王候補を殺すときのみ。

すべては群れに1匹のみで、卵を産み続ける使命を持った女王ならではの仕様ですね。
ちなみに、日本みつばちと西洋ミツバチでは、腹部の色が違うので初めてみると感動しますよ。
日本みつばちの女王は腹部が黒く、全体的に黒っぽい印象。
対して西洋ミツバチの女王は黄色やオレンジいろっぽい腹部で、全体的に黄色っぽい華やかな印象。
最近、若手の養蜂家仲間のところへ行った時に西洋ミツバチを見せてもらったのですが、女王蜂が見事なオレンジ色の腹部で、これまで写真などで見ていたもののやはり目の前でみると、随分違うなぁ、と感動でした。

 

みつばちの寸法

さて、今度は数値で見てみましょう。
『ニホンミツバチの飼育法と生態』(吉田,2000)の表を参考に、日本みつばちの女王蜂と働き蜂、雄蜂を比較して見ていきます。

  女王蜂 働き蜂 雄蜂
体長 13~17mm 10~13mm 12~13mm
体重 150~210mg 65~90mg 120mg
卵巣小管数 135 12 -
生育期間(卵〜成虫) 15日間 19日間 21日間

(『ニホンミツバチの飼育法と生態』(吉田,2000)p.102表1ニホンミツバチとトウヨウミツバチの形態・整理の相違点より一部抜粋)

まず体長、すらりと腹部が長い女王蜂は13~17mm、
働き蜂や雄蜂と比べると1.25~1.5倍程度あります。
女王と出会う機会は多くありませんが、群れの中で動く姿は一際目を引く立派なものです。
体重は、雄蜂と比べると約1.25~1.75倍、働き蜂に至っては約2.3~3.23倍、女王蜂の貫禄が伺えますね。体重増加の速度もすごいものですね。たった5日間で1000倍になっていて、人間に換算すると生後5日の新生児の体重が3.5トンということになるわけです。

早い成長

そんな大きく立派な女王蜂ですが生育期間は雄蜂や働き蜂の4分の3程度。
女王蜂の初仕事の回でも少し触れましたが、女王蜂は15日で羽化するのです。
女王蜂の発生が他に比べて早い理由としては、若い女王蜂間での時間競争のためではないかと言われたりもする。つまり、女王蜂は生まれた時の初仕事として他の女王候補を抹殺するか、働き蜂のいくらかを引き連れて巣別れ(分蜂)するか、という選択を突き付けられる。
そうした中では少しでも早く生まれる方が生き残る上で有利。

でも、そんな生存のために女王が早く生まれるように進化したなんてことあるんでしょうか。
素人の私としては、ずっとローヤルゼリーという特別なエサをもらい続けているから成長も早いんでは?なんて思っちゃいます。どうなんやろ。

ということで

約2ヶ月続いた女王蜂シリーズも、今回で終了!(たぶん)
来週からは新シリーズが始まりますよ。
どうぞお楽しみに。私たちも新たな側面から彼女らの生態に迫るのが楽しみです。

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