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みつばち社会〜働き蜂④キャリアパス(日齢分業)〜

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さーて、今回は「働き蜂のお仕事」がテーマです。
みなさんご存知の通り、働き蜂はハードワーカー。
その名の通り、生まれてから死ぬまで働いている超・働き者です。
ここまで読んでいる方は承知の通りですが、もちろん全てメスの蜂たち。
コロニーの95%以上を占め、細かく見ていけば約20種類の仕事を分担しているといわれる彼女らの生涯。
生まれてから死ぬまで、どんなキャリアパス(日齢分業)を歩んでいるのか見ていきましょう!

0日目〜4日目 内勤:若バチ期

21日で卵から幼虫、さなぎへと変化し、そして羽化する働き蜂。
羽化して成虫になると早速お仕事が始まります。
若バチ期と呼ばれる時期の、幼い彼女らが初めて取り組む仕事は、
巣房の掃除やロイヤル・コートと呼ばれる女王蜂の発するフェロモンを受け取る集まりに参加するのもこの時期。

群れのミツバチで覆えるくらいが巣の適正サイズ。しっかりお掃除ができることで、病気から群れを守るのです。

4日目〜10日目 内勤:育子期

そして若バチ期から育子期にかけてのお仕事は、
巣室の蓋がけや幼虫への給餌、巣内への送風、
そして徐々に飛行の練習が始まります。

風を送って貯めた蜜を乾かす。この羽ばたきも、飛行のための練習になるのだとか。

10日目〜20日目 内勤:内役期

練習飛行の傍ら、巣の修理や外勤バチからの蜜の受け取り、
スズメバチなどの外敵を警戒して目を光らせる門番役、
そしてちょっとづつ外へと働きに出かけていくようになっていきます。

20日目〜36日目 外勤:外役期

羽化から20日を過ぎると、外での仕事に移り変わっていくようです。
花粉集めや蜜集めに出かけているのはこの時期の蜂が多いようですね。

草地家のみつばち

足には花粉団子をつけて帰ってきたりも

マイクロチップを埋め込んで観察した研究によると、1日に10往復以上するような熱心な個体もいれば、2〜3往復程度の怠惰な個体もいたりと、働き蜂とはいえ性格もいろいろあるそうですよ。
(私たち人間も、彼らと関わる際に、この群れは警戒心が強いとか、穏やかだとか、そういう違いはわかるけど、怠惰だとか熱心だとかはまだ分からないなぁ。いつか分かるようになるかしら。)
働き蜂の生涯がせいぜい4週間程度であることを思うと、人間でいえば50〜80歳くらいといったところでしょうか。
いや、あまり動かない冬季には6ヶ月ほど生きることを思うと、働き盛りで、体力充分、という感じなのか?

日齢分業なミツバチの生き方

働き蜂は名前の通り、一生涯の中で様々な仕事を次々こなしていきます。
子育て、掃除に始まり、巣作り、女王蜂の世話係り、死骸捨て、門番、そして餌集めへと
どんどん仕事が変わっていく、そんな働き蜂の一生。

ミツバチたちは、どうして生まれた日数とともに仕事が変わっていくスタイル(日齢分業)なんだろうか。
生まれて、ちょっとづつ社会のこと、世界のことがわかってきて、そして外の世界へと危険を顧みず働きに出かけていく。体の使い方も、警戒の仕方も、ちょっとづつ分かってきたからこそ遠くまで働きに出かけれらるんだ。
そんな風にも考えられるし、
若いうちは、若さゆえにローヤルゼリーや蜜ろうの分泌が盛んな時期だからどんどん分泌して、年老いて枯れてきたら肉体労働に回りなさいよ、力尽きて死んだらそこまでよ、という判断なのか。
両方ある気もするけど、後者の要素が強いような気も。。
社会性昆虫であるミツバチたちの世界、面白いなぁ。

草地家のみつばち

ということは、採蜜に出かけるこの子たちはおばちゃん、お婆ちゃん世代なのか。

さて、今回は働き蜂の日齢分業について見てみました。
次はさらに詳しく、働き蜂の仕事の現場を見ていく予定です。
みつばちの世界について、ちょっとづつ分かっていくのが私たちにとっても楽しいコラム、
次週も楽しみです。

参考文献
フォーガス・チャドウィック、2017、『ミツバチの教科書』、株式会社エクスナレッジ
菅原道夫、2005、『ミツバチ学』、東海大学出版会
丸野内棣訳、2010、『ミツバチの世界 個を超えた驚きの行動を解く』、丸善出版

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