つくるものPRODUCTS

自然の森がのこる島

私たちは淡路島で日本みつばちと暮らしながら、はちみつの採取・販売を行っています。

淡路島には植林がほとんど無く、昔からの自然の山林が育っています。
私たちがお届けしているのは、その山林からみつばちたちが集めてくることで採れる、草花の蜜からできたはちみつです。
淡路島は、瀬戸内海気候と呼ばれる温暖な気候に恵まれた、緑の豊かな場所。山には様々な植物が健やかに育っており、人々の暮らしに近いものでは山桜やビワ、藤の花などが自生しているほか、島の人々によって柑橘の栽培も行われています。

森に棲む日本みつばち

私たちは野生の生き物である日本みつばちにこだわっています。
野生の生き物は、自然そのもの。
みつばちのことを考えると、自然環境や社会のことに目が開かれ、広がっていきます。
みつばちの視線から、環境や社会のことを考えると面白い。そのすぐそばで関わり、見守ることで関係性を続けていきたい。そんな風に考えています。
日本の野山が変わり、人の行き来が変わっていく中で日本みつばちの置かれている状況も昔とは変わっています。自然の野山に古来から棲息する日本みつばちが群れを成して暮らし続けるのを、すぐそばで見守りながらはちみつや蜜蝋という生産物の一部をいただく。日本みつばちと人間が育んできたこの考え方に私たちは共感し、日々、蜂と付き合っています。

季節によって変わる味わい

私たちがつくるはちみつは3種類。春採り、夏採り、秋採りです。 多くの場合、はちみつは秋に採蜜しますが、なぜ春から採蜜するかというと、春と夏と秋では少し理由が違ってきます。

春の蜜は、巣箱に入って1年目のみつばちが初めてそこでつくる初物のはちみつ。
巣が柔らかなこの時期のはちみつは、採ってしまうと巣が壊れる原因にもなり得るため基本的には採蜜を行いません。
ただし、巣枠の外にはみ出して作ってしまうこともあるため、春の蜜は、そうしたところから採蜜しています。毎年採ることができるのはごく僅かですが、少しでもみなさんと楽しめる形で出していけたらと思っています。春の蜜の味わいは、原酒のようにエッジが効いてフレッシュで、しっかりとした花の香りが印象的なはちみつです。

夏の蜜は、2年目の群れから分けてもらうもの。
春とは違い、しっかりとした巣に栄養豊富な花粉がぎゅっと詰まった、フルーティーな味わいが特徴のはちみつです。この時季の美味しさも楽しんでほしいという思いから、夏にも採蜜しています。
基本的には2年目以降の群れから採蜜しますが、特別元気な群れは例外で、1年目でも少し分けてもらうこともあります。
とはいえ、それも巣が大きくなりすぎてみつばちたちの住み心地を悪くしないためにすること。夏は気温が高く、巣も脆くなるため、そっと気をつけながら採蜜しています。

秋の蜜は、2~3年目の群れの中でも、特に元気で、採蜜しても越冬できそうな群れから採りすぎないように気をつけて分けてもらうもの。
秋の蜜は、みつばちたちが厳しい冬を耐えるための食糧なので、採りすぎると越冬できず死んでしまいます。来年も、また元気な姿が見られるように、美味しいはちみつを分けてもらえるように、みつばちたちの暮らしに気を使いながら採蜜します。
春から秋までの野山の花が詰まった秋の蜜は、花の種類が多く、熟成期間も長いため濃厚で芳醇かつまろやかな味わい。「これが一番はちみつらしい味だね。むかし食べたのと同じだよ。」と、よく言われるのはこのはちみつです。

味わいは季節によって左右されるところが大きいのですが、地域や群れによっても違いが出てくるのも魅力的なところです。

「みつばち任せ」のはちみつ

野生の生き物の群れをなんとか管理しようとするのが日本みつばちの養蜂なのですが、採れる量や風味は常に一定に保つことはできません。また、安定した在庫を常に確保できるとは限りません。
気候によっても、みつばちのコンディションによっても、毎年、毎時期、変わります。
それは自然のうつろいの中で暮らしている生き物だからこそ生じること。
はちみつを通じて、みつばちたちの暮しや、野山の変化を丸ごと感じていただければと考えています。

はちみつ本来の香りや味わい、豊富なビタミンなどを壊さないように気をつけて瓶詰めまで手作業で行うことで、私たちのはちみつはできます。
自然の重力にまかせてゆっくりと濾過していくことで、奥行きのある香りと味わいを保っています。

日本みつばちの世界は巣箱から半径2km。
野山の花々や気候など、自然環境が地域によっても、その年ごとによっても少しづつ異なることで、はちみつも地域や季節、年によって、香りや味わいが変わってきます。

淡路島の、この年の、この季節に、この場所だからこそ楽しめる味。淡路島の自然のつながりが生むこの味を、そのままのかたちでお届けします。

1歳未満のお子さんには決して食べさせないでください

健常な小児や成人には問題ありませんが、
はちみつには、ボツリヌス菌が含まれている可能性があり、腸内細菌の環境が整っていない乳児(1歳未満)が摂取すると、ボツリヌス菌に抵抗できないため危険です。
1歳未満のお子さんには絶対に食べさせないでください。

ボツリヌス菌の詳しい話はこちら

低温加熱はちみつの注意点

低温加熱のため、酵素が生きています。 そのため、はちみつのコンディションによっては醗酵する場合があります。気泡が見られた場合は、冷蔵庫にて保存しお早めにお召し上がりください。

新型コロナウィルス感染症対策について