田植えとフナ

淡路島の南。6月半ばの三原平野では、玉ねぎの収穫がひと段落して、玉ねぎ畑から水田に変わる1週間。農家さんは5月半ばから続いてきた農繁期もあと少しでひと段落。

ここ数日、私は地元の浦壁営農組合というところで田植えのお手伝い。みんなで作業。田植え機を巧みに操作するベテランのおじいちゃん、ワイワイしゃべり続けるおじいちゃん、無口なおじいちゃん、よく喋るおばあちゃん。みんなでやると楽しいのです。
営農組合では、地域内の農家さんから田植えを依頼を受けて、営農組合で田植えをします。
依頼した農家さんは、苗箱の準備をしてくれたり、お茶の準備をしてくれたり。

依頼する理由は、高齢化が進んでいるというだけではなくて、米は出荷しても値段が安く、その割に田植え機など機械が高額であるので買い替えることできなかったりと、個人の農家さんにとって、田植えなどの水稲の作業が負担になるという現実もあります。

田植え

営農組合の田植え

そして今日。
作業中に、おばちゃんが「こっち見てみ、鮒がおんで。」と。
ふと水路を見るとたくさんの鮒が泳いでおりまして。先日の大雨で水路の水かさが増えて、繋がっている近くの池から泳いできたらしいのです。

それをみたおじいちゃんたち。おじいちゃんがコンテナを持ってきて水路に落とし、手に持っている道具で追い込んで、「こわいねん!」って言っているおばあちゃんが鮒をコンテナに投げいれて。

田植えと鮒

なんともたまらなくかわいらしくて。ついつい、こっそり写真を撮ってしまいました。

田植えそっちのけで、みんな鮒に夢中。

田植えと鮒

なかなか立派な鮒です。

 

あっという間に10匹くらい捕まえまして。

「鮒は食べるんですか?」 って聞いたら。
「そんな臭いの食べへんわ。あらいにしたら食べてれるよ。どうや?」と。

そう、捕まえるのが楽しいんです(笑)おじいちゃん、おばあちゃんになっても無邪気な子ども心は忘れません。私もそんな大人になりたいです。

そのあと、おばあちゃんのお話では、50年以上前は、池の水を全部抜いた時に鮒や鯉が干上がってくるので、それぞれの家に持ち帰って食べるのがご馳走だったらしいです。 

ちなみに、この鮒たち、田んぼの横の小さな水溜めの中にいれて置いたら、別のおじいちゃんが全部持って帰ったそうです。きっとおいしく調理されたのでしょう。

1月から毎週水曜日に更新を続けてきた「みつばちコラム」。今週だけお休みです。また、来週から頑張ります。お楽しみに。