かきものCOLUMN

島の森づくり/2023.4.23.

  • 2023.04.27
  • by Yoko

前回に続き、今回も水辺をメインに観て歩きました。

歩き出す前に生嶋さんが見せてくれたのは、前回採取した藻。
「イヌタヌキ藻」という植物で、丸いつぶつぶとした部分で捕虫して食べるのだとか。
名前も、特徴も、なんだか人に言いたくなる存在感。
今回も水辺でもを観察すると、ありました。
丸いつぶつぶがまだ明るい緑色で、おそらくまだ捕虫したことのない新しいものだろうとのこと。
捕虫すると、だんだん黒っぽくなってくるのだそう。

少し歩くと、オオイヌノフグリ。
春になるとあちこちで見かける、小さな青い花。

可憐な見た目なのに、名前は、大きな犬の、たまたま?


どうやら、写真のこれが、そう見えるとのこと。ふむ。
言われてみると、青い花だけでなく、丸っこいのがちょこちょこついています。
植物学者のネーミングセンス、他の植物の名前を思うと、「らしいな」という気もするし、「なんでだよ」という気もします。ヘクソカズラとか、地獄の釜の蓋とか。

藤の花は満開。

タツナミソウ

タツナミソウも花盛り。年々増えてきた。
草苅をすることで日当たりが良くなり、生息しやすくなったのだろうとのこと。
タツナミソウに喜んでもらえて、こちらも嬉しい。

歴戦の猛者の如きカタツムリがいたり。
セトウチマイマイ、見えますか?
あちこちひび割れて、凹んでいたり。これでもちゃんと生きている。
カタツムリはよく見かけるけども、こんな個体は初めて。

 

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《「島の森づくり」とは?》

2020年6月より、美術家 南野佳英氏の声かけにより始まった、淡路島で島の樹を知り、手を加え、循環させていくプロジェクト。
その一環として、毎月、森の散策など行っている。
主なフィールドは、兵庫県南あわじ市倭文土井にある「草地家」の裏山。
講師は、淡路島の生態系や自然環境に詳しい、植物誌研究家であり環境省自然公園指導員の生嶋史郎氏。
2022年は、柑橘園時代に生垣として使われていたイヌマキの樹に注目し、年輪や地域誌の読み解き、聞き書き、作家たちによる作品作り及び展示を開催。

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