どうして固まるの?蜂蜜の不思議
- 2017.03.15
- by Yoko
冬を越えて固まった蜂蜜が、お家にある人も多いのでは?
今回は、蜂蜜と固まることについて書いていきます。

少し結晶化してきている秋採り蜜
1.なぜ蜂蜜は固まるのか
購入するときにはトロリとしていても、
いつの間にか白く固まってしまう蜂蜜。
蜂蜜はなぜ固まってしまうのでしょう?
まず、蜂蜜が白く固まることを「結晶」といいます。
よく蜂蜜を使うよ、という方はご存知かもしれませんが、
すべての蜂蜜でこの「結晶」化が起こるわけではありません。
蜂蜜に含まれる成分のうち、ブドウ糖が結晶化しやすい性質を持っているため、
ブドウ糖の多い花の蜜由来の蜂蜜は結晶化しやすいと言えます。
2.寒いと固まる?温度と結晶化
寒い季節になるといつの間にか白く固まっている、
そんな印象がある蜂蜜。

いつの間にか、カッチカチ
実際、私たちもこの冬、小瓶に入れていた蜂蜜がザラザラとしたものがいくつかあります。
しかし、寒い=結晶化するということではないそう。
蜂蜜が結晶化しやすい温度は、なんと14~16度。
つまり、低温=固まるというわけではなく、冬よりはむしろ秋や春のほうが固まりやすい。
さらに、気温差や振動といった条件が加わることでより結晶化しやすくなるのだそう。
また蜂蜜には一応、賞味期限の明記が義務付けられていますが、
そもそも糖度が高く、殺菌作用があるため腐るようなものではありません。
そのため蜂蜜の入っている瓶の底にプツプツと白いものが見えたら、
それはおそらく結晶化の始まりです。

底の小さな粒が結晶
3.本物の蜂蜜は結晶化する?
「水アメが混ざったりしていない本物の蜂蜜は結晶化して固まるんですよね」と
時々言われたりすることがあります。
確かに、水アメが混ざっていると固まらないそうです。
また、結晶化の際、花粉が核になるため花粉を除去した蜂蜜でも同様だそう(そんなものもあるのですね)。
ただ、最初に述べたようにブドウ糖の含有量で結晶化しやすさが異なってくるため、
混ざり物のない蜂蜜でも、蜜源となる花の種類によっては結晶化しにくいものもあります。

このお花はどうだろう
4.固まった蜂蜜はどうしたらいいのか
いろいろ固まる理由がわかってきたところで、
そんな結晶化した蜜をどうすればいいのか、というところですね。
ザラザラとしていたり、固まってしまって使いづらい、
そんな時は40度ほどのお湯に、容器ごと浸けてみてください。
しばらくすると、トロリとした形状に戻っていきます。
また、柑橘にかけると、程よく溶けて美味しい。
でも、せっかく結晶化しているのだから、
そのまま使う、というのもアリかなとも思います。
トロリとしていた時と比べて、ざらりとした食感や味わいがこれまた濃厚。
パンやクラッカーなどと合わせると、
結晶化する前とは少し違った食べ応えを楽しむことができますよ。
さて、今回はここまで。
季節の変わり目のこの時期、蜂蜜をパクッと食べて元気に過ごしましょー。