かきものCOLUMN

《読んでみよう〜こども基本法〜、開催しました(6.22)》

  • 2023.06.28
  • by Yoko

今年4月に施行された、こども基本法。
ちょっと読んでみたいぞと思い、 森の木base みんなのマーケットホールさんに「一緒に読みませんか」とお声がけして読んでみました。

告知は↓のような感じで。

【読んでみよう〜こども基本法〜】
日時:2023.6.22(木)
   10:30~12:00
場所:森の木base~みんなのマーケットホール~
参加費:300円
その他:持ち込み歓迎。何か甘いものも持っていきますね。
    一緒に読みたい資料などあればぜひ。
《こんなふうに読んでみたい》
・こども基本法って、こんなことが書いているのか
・自分の住んでいるまちで、どんなことが計画されてほしい?
・こどもの権利って?
などなど

FBイベントページはこちら

 

当日のゆるい進め方案

私を含めて、誰も「こども基本法」をほぼ読んでいない状態からスタート。笑
資料だけはいくつか持っていきました。

まずは、こども基本法を読んで、内容を確認。
こども基本法は、いくつか革新的だと噂のポイントがあったので、「これが噂の…」と注目して読んでみました。

《ポイント》
①こどもを権利の主体として明記
②こどもの意見を聞いて取り入れていくことを明記
③こどもの権利条約「4つの原則」が反映されている
④こども基本法やこどもの権利条約などを広報すると明記

読んでみると、なかなか良さそう。
ちょっと文章が難しい箇所もあり、みんなで力を合わせて読んだところもあったり。笑

「こどもの意見を聞いて、反映するって、どうやったらできるのかな」
「書いてることはいいけど、今更かとも思う。主体だとか意見を反映するとかいうのが、今までなかったなんて。」
などなど、話が出ました。

ちょっと面白かったのは、第二条(こども施策の定義)に書いている、「子育てに伴う喜びを実感できる社会の実現に資するため、就労、結婚、妊娠、出産、育児等の各段階に応じて行われる支援」のところ。
「子育てに伴う喜びを実感できる社会の実現」って、いろんな解釈ができる文言だねと盛り上がりました。
これ、こども時代にいい経験を積み重ねて(大きくなったら)子どもを生みたい、育てたいと思えるように育む、というようにも読める。
さーっと読むと、産める年齢の大人へのアプローチのように見えるのだけれど、文言の入っている場所が、「こどもの健やかな成長に対する支援」と「こどもの養育環境の整備」のあいだ。ということは、この文章だけが大人へのアプローチというのも違和感よね、と。
今いる子供だけでなく、これから生まれてくる子供も射程に入れている。これから生まれてくる子どもを産み育む人とは、現在大人である人たちだけではなくて、今こども時代を送っている人たちでもある。そんな風に読むと、子どもを取り巻く施策として丸っと繋がった施策をやっていく気なのかな、と。
「子ども時代の環境にあまりいい思い出がないから、自分の子どもを育てるまちとして推せない」なんて話も出たり。大人になって、自分の子どもを産みたい、育てたいと思える、子ども時代の記憶があるか。子どもを育てていると、自分のこどもの頃を思い出すことも多いし、なるほどなーと思いました。

また、子どもを取り巻く流れをよく知らなかったので、歴史をみんなでさらっと確認。
(「こどもの権利を考えるサイト」が見やすかった。世界と日本の動きを見比べやすい。)
日本のこども関連施策は、少子化対策や次世代育成、青少年健全育成の流れに加えて国家主義や家庭主義強調の流れがある、なんて田中文子さん(こども情報研究センター)が指摘されているのですが、そう言われてみると、うーん、確かに。子どもを取り巻く施策を眺めると、こどもが一人の個人として扱われていると言う感じは薄いし、国のために産めよ増やせよ感…。いやいや、だからこそ今回の改めていく流れ、いいですよね。その方向でいきましょう。(でも今までの動きから考えると、注意しておいたほうが良いかも)

そして気になるのは、住んでいるまちの動き。
前日に電話で問い合わせてみると、子育て関連部署の担当課長さんが答えてくれました。
どうも、市町村で個別に作っていく「市町村こども計画」の元になる「こども大綱」が国から秋に出される予定ということで、それを受けて秋以降にニーズ調査をやっていくそう。来年度は、計画の策定に入っていくとのこと。
(ちなみに、電話をかけて、ちょっと知りたくてと言うと、他の職員さんたちは「これは、何かの調査ですか?」と困惑。集まって読んでみようと思ってます、趣味です、と伝えると余計に困惑。なんかすみません。説明が悪かったか。。でも、課長さんは「それはいいですね!」と笑ってくれて嬉しかった。)

最後に、こどもの権利条約を眺めて、日本だと割と普通にできてることや、最近全然なことが浮き彫りになってる入管法とか、学生時代の坊主頭にすべしという規則に子どもの権利条約を用いて改定を申し入れた話など、みんなでざっくばらんに語らったり。
日々の暮らしの中で、これは私がやりたいことを子供に押し付けてるのではないか、と思う瞬間があるという声も。そして、こどもに権利があるように、私にも権利があるから、と思うなどする日々の子育て、という話も。

《今後、もう少し知りたいな、注目したいなという話も出ました》
・こども基本法って、もちろん悪くないけど、決める時に揉めたポイントはどこなのかな?
・こどもの意見を聞いて反映すること、どうやっていくのかな。どうするのがいいのかな。
・今後、住んでるまちで計画を策定していくにあたり、何か委員会が設置されるのかな?公募委員があるなら、その後ろに、自主的な予備委員会を作って、みんなで話して、それを持って代表が公募委員として市の策定会議に参加する形にしたら面白そう。

面白かったし、理解が深まったぶん、疑問も出てきたので、またやりたいなーと思いました。
秋以降、まちの動きが出てきたらやるとして、その前にも、また読んだり、ゆるりと話せるといいな。

参加者は、30〜40代の7人(うち、女性5人、男性2人)+未就学児2人
市内在住5人+未就学児2人、市外在住2人

■今回みんなで読んでみた資料など
・「こども基本法(令和四年法律第七十七号)」.e-Gov.2023-4-1, https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=504AC1000000077_20230401_000000000000000&fbclid=IwAR3YPmnv6QB_omJpoc6PFA0tu4gWKr2hRKhgWTH9f5zLb4BsiZDra05wgyw,(参照 2023-06-22)

・「こどもの権利を考えるサイト」https://contest.japias.jp/tqj25/250162F/?fbclid=IwAR2ZebvuRMYyptDmw7mO8Tz_fSpF2749ajTpwj18gCtxqz0RoDG58kb1E-0,(参照 2023-06-22)

・庭しんぶん #065「子どもの権利条約」.2023-1-1.
ウェブサイトはこちら(https://niiiwa.store/pages/niiiwa_press

・岩槻ゆか.”こども基本法、こども施策と子どもの権利条約にかんけいすること”.note.
https://note.com/iwatsukiyuka/m/m4b21f572788d?fbclid=IwAR28x5XYC4rYVm2_eCujD4zi51YdFMzvj5k4ZcLV_0hv0KuwV5b3P2CdRwo,(参照 2023-06-22)

・田中文子.「こども基本法」「こども家庭庁」で何が変わるか.(2022年度の研修会での資料)

 

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